「夜の木」ご感想、コメント

ここでは、タムラ堂へ寄せられたお便りをご紹介しております。



「夜の木」 ご感想、コメント(10)

 

初めまして。

第4刷の1330冊目が今日から私の元にやってきました。

tara booksの事は、以前デザインのひきだしの紙特集の時に目をしてから

ずっと欲しいと思っていた本です。

私もシルクスクリーンをやっていて、支持体は手漉き和紙を使っており

そのせいもあって気になって気になって仕方がありませんでした。

そんな中、ヨガの後にたまたま立ち寄ったジュンク堂で

私は今までtara booksHPでしか眺めてこなかった本と対面することが出来ました。

シルクの独特な香り。

目を閉じても分かるインクのライン、

色の鮮やかさ。

線と線の対話。

背表紙の浮沈み。

通常の本では得られない独特のページごとの厚み。

めくる時の感触。

どれも「幸せ」、本を愛するものにとっては、この上ない喜びです。

黒の紙にインクをのせる大変さ、

この1冊で80回以上刷りを行っている事実、

そして所々に残る手作業だからこそのインクの足跡。

これを刷っている作業工程や、本を綴じる人の手作業、のりの張り付け、

様々な事を想像しては読み返し、20倍のルーペを取り出して、また違う世界を味わうことが出来ました。

 

そして、

何よりタムラさんが本に挟んでくれた「夜の木」通信と「夜の木についての覚え書き」を

何度も読ませて頂きました。

タムラさんの本への愛情が、とても伝わってきました。

 

実は、

夜にジュンク堂にもう一度行って

同じ棚にある河出書房さんから出ているtara booksの「水の生きもの」を

彼がプレゼントとして買ってくれたのですが、

その本には、そういったのは挟まってなかったんですね。

大手だというのもあるかもしれないけれど

taraの良さ、その素晴らしさ、そこで働く人々の思いが十分に伝わりきらなかったのです。

もちろん、本としては最高ですし、読んでいるだけで幸せになります。

けれど、そこに背景がないだけで、なぜだか深みが変化してしまうのは何故でしょう。

 

タムラさんが挟んだ覚え書きに書かれていた、出会いや出版に至るまでの経緯を読んで

私はtaraで、この本を作る人々がどんな表情でこれを作っているのか

どんな気持ちでこの本を読んでもらいたいのか、

そしてタムラさんのtara booksの本に対する愛情が

とても深く伝わってきました。

本当に本を愛し、

taraの方々の思いと同じくらい大切にこの美しい本を出版してくれたタムラ堂から

自分の元にやってきた夜の木が、同じようにとても大切な存在になりました。

今後もタムラ堂さんから、tara booksの本と出会えたらいいなと思います。

楽しみにしています。

 

PS 実は私も、井の頭公園のそばに住んでいます。

まだ、雨降りが続きそうですが、

晴れた日の木々の木漏れ日の光の下で

この本を開きたいと思っています。

きっと、蛍光灯の下で見るよりも

色彩の美しさが、より引き立って見えるのではないかと思います。

タムラさんご本人にも、いつかお会いできたらいいですね。

 

(R.K さん)

 


「夜の木」についてのご感想、コメント(9)

 

この度はとても素敵な本「夜の木」を二冊お送りくださり、どうもありがとうございました。

 

来週旅立つ大切な友へ、二冊のうちの一冊を明日手渡します。

再び自分の手にとって「夜の木」を読んでみて、母なる大自然のようなぬくもりとエネルギーにあふれる友にぴったりだなぁ、と改めて感じています。

友人のこれからの人生が、この「夜の木」に出てくる樹木のように大地に力強く根を張って、色んな方向に枝を伸ばし、空に向かって葉っぱを繁らせていけますようにという思いをこめて。

きっと喜んでくれることと思います。

 

二冊のうちの一冊は自分のために注文しました。

そのたたずまいも日本語もとっても美しい本、どのページをめくっても人の手が感じられて、とても幸せな気持ちになります。

大好きなインクのにおいがお香のようにも感じられ、心が落ち着くのです。

私にとっても特別で大切な一冊となりました。

 

日本語版を出版くださり、どうもありがとうございました。

 

PS

この秋にチェンナイ近郊へ行く予定なので、今からTara Booksに立ち寄ることをとても楽しみにしています。

(Sさん)

 

 





「夜の木」についてのご感想、コメント(8)


この夜の木の絵本を知ったのは、3版の時だったのですが

すでに完売状態で、入手出来ずでした。

ご縁で、4版が手元に届き本当に嬉しいです。

手すきの紙もよく見ると白いプツプツが入っているのが星空の様にも見え

ずっと眺めていたくなるような、何かじんわりと沁み入り、

うるっとしてくるような、そんな感じのする素朴でとても素敵な絵本でした。

ありがとうございました。


(Kさん)





「夜の木」についてのご感想、コメント(7)


本日、現品到着しました。早速、ご送付ありがとうございます。あけてみたところ、お香のような香りがして、また、色彩が独特で、すばらしいですね。変な話、何かもったいない気がして、これからゆっくりと何度も落ち着いて読みたい、ながめたいと思います。また、何かありましたら、その折にはよろしくお願いします。 以上です。                                               


補足:当方、「夜の木」を知ったのは、4刷が出た後ですから、遅かったです。前の週金曜日でしたか、(夕刊紙)日刊ゲンダイの記事で知り、ホームページを拝見しました。


(Aさん)


(確かに、独特の香りがこの本の魅力のひとつだと思います。日刊ゲンダイの記事のことは知りませんでした。(タムラ堂))




「夜の木」についてのご感想、コメント(6)



先日、夜の木の4刷が届きました。

手に取ったその手触りからドキドキしました。絵の美しさや表現力はもちろんながら、文章のユーモアと真摯な言葉にとても心が安らぎました。この本で涙しない人はいないのではないでしょうか。

遠くインドで手作りされている職人の方々の想いも伝わってまいりました。

今まで私は本は読めればよいと考えてきましたが、どこかで書いておられました、物としての本の素晴らしさ、それを教えて頂けました。

偶然にも夜の木が届いた日に、ゆめある舎のせんはうたうも手にすることになり、読むだけてなく感じることも本の魅力だと知りました。

大切な人に贈りたいと追加注文しましたが、難しいかもと書店より言われました。その時には、5刷を楽しみに待ちたいと思います。それもなんて素敵な時間になるのだろうと思います。

素晴らしい本と時間を頂き本当にありがとうございました。

(M.Nさん)


「夜の木」についてのご感想、コメント(5)

初めまして。
先日、クレヨンハウスで夜の木の英語版を拝見しました。

本の匂いや手触り、そして何より描かれている木木に、

ものすごく感動したのですが、値段表記もなく、

見本のように置かれていたので、その日は長いこと眺めて帰りました。

 

その週の土曜日OUTBOUNDで友達が展示をしていたので見に行ったら、

あの本のポスター大の絵が飾ってあるじゃないですか!

驚いて、お店の方に伺うと展示会をしていたとのこと。唸りました。笑
そして、それも長いこと眺めているとお店の方が

「夜の木」を持ってこられました。

日本語版があること、そしてその手触り、匂いまで同じだったことに驚きました。

更に、値段が破格。


早速、タムラ堂さんのホームページに記載してある書店へ電話をかけまくって、

ようやくリブロ渋谷に1冊だけあると言われたので、その日に買いに行きました。


その後は、皆さんと同じ感想だと思いますが、

本に挟まっている出会ってから出版するまでの経緯も胸に迫るものがありました。

なんというか、手紙でお便りしたらよかったのですが、

衝動的に感動をお伝えしたくて、長々とメールしてしまいました。

これからの出版にも期待しております!!!!! (K・M)

 

(「夜の木」との出会った喜びがひしひしと感じられるお便りで、

出版元としては、嬉しさいっぱいです。それにしても、まだ、

どこかの書店で在庫が残っているのでしょうか? タムラ堂)

 




「夜の木」についてのご感想、コメント (4)

みやこうせいさんからのお手紙

 

<写真やエッセイ、批評、翻訳などで活躍し、ルーマニアのフォークロアに関する著作も多い、

みやこうせいさんから素敵なお手紙をいただきました。本人のご了解を得て、ここに

ご紹介します。>

 

何ともすばらしい本です。

ためつすがめつ読ませて頂きました。

鑑賞いたしました。

こういう本がインドで出ているなんて。

ヨーロッパあたりで大いに受けそうですね。

 

ぼくは幼い時から木を友として、木に力づけられ、

なぐさめられて育ちました。

奥羽山脈のそのまた奥の寒村で、木々にかこまれ、

また、木造校舎の庭にはポプラの木があって、

それは、季節の折々、また一刻一刻、様相をかえて、

こちらに語りかけ、歌をうたってくれました。

 

この本にはすべてが入っています。

朝な夕なの木々の枝の葉のかがやき、夜の底のもののけめく姿。

 

何やら、ぼくは木と語りあってくらしてきたような気がします。

木というのは、こちらで声をかければ、葉を動かして応えてくれるとか。

また、冬の枯木を下からのぞくと月夜の深夜など、

星辰をそのままいだいているのです。

 

木は精神です。

ルーマニアでは樅の木を若者になぞらえます。

樅を伐る時は、斧で木肌に軽く十字を切って祈ってから、

チェーンソーや、鋸を入れるのです。

でないと、木が泣くといいます。樅は神木なのです。

 

また、インドのように人格化、神格化してもいます。

教会の前にモミの木が2本植えられ、それは若い男女(夭折した)を現して、

木が大きくなって風に葉がすれ合って、愛を成就するのです、

 

それからブランクーシの生まれた南ルーマニアでは、

樅の木がそのままお墓になります。

未婚の男女が、子どもも亡くなった時、

深山からいきのいい樅を根っこ近くから伐って、

郷に運び、どかんと、埋めた所に文字通り立てるのです。

その前に、根から梢の先までぐるぐると綱をらせん状にまわします。

するとですね、亡くなった人のたましいが木を伝わって天上へと向かい、

上からは神の意志が降りてきて、結びつく、

これは天と地の結婚です。

 

また、インドネシアでは、トラジャで、子どもが亡くなると、

木の洞に埋めて、また、木の皮をかぶせてしまいます。

するとtropical ですから、木は子どもの体を抱いたまま成長していきます。

 

今のどうしようもない日本にとって、

子ども、または、腐った大人に手にとってほしい。

 

ぼくは、インドのドラヴィダ族の村で1カ月過ごしたことがあります。

大体雰囲気が分かります。未知未見なのにデジャビュの感覚。

これは幼児体験か、ぼくの持つシャーマン性か?

 

あ、そうそう、もうひとつ。

ルーマニアでは樅の木が民話の中で、

牧夫の運命を左右する司祭になるのです。

ぼくの幼い女友達は5歳の時、

大きな木になって小鳥を止めてあげたいといいました。

シュペルビエルの、木を歌った詩にも、おどろかされます。

また、フランスの「木と市長と文化会館/または七つの偶然」という映画etc.

ジカンがなくなりました。ア・ビアント。

 

みやこうせい

 

 

「夜の木」についてのご感想、コメント(3)

はじめまして。

先日福生に住んでいるお友達から、
夜の木をプレゼントしてもらいました。

本を持った瞬間から、この本が醸し出す質感に、胸が高鳴りました。
ページをひらくたびに、この強い表現に、
息がつまるような、真空状態のような感覚になりました。
しばらく動機がとまらないほど、美しくて強い本でした。
色んな時間軸がぎゅっとつまっているようで、
なんというか、感想もうまく整理できないような。。

この本を出版していただいて、ただただ、ありがたい気持ちでいます。
出版までに、どれだけのエネルギーが費やされたのだろう。。


私は本のデザイン等をやっている者なのですが
前からインドの表現や印刷に興味があり
ポンディシェリーの紙工房に訪れたときに、
いつかこの紙でなにかできたらいいなあと思っていたので、
なんというか、この本との出会いは、
ちょっと勝手に運命的なものを感じています。

来週から一年ほど、アジアを巡る旅にでるのですが、インドには半年滞在する予定なので、
『夜の木』をひとつの道しるべに、いろいろな表現を探ることができたらいいなあと思っています。

表現することの力を改めて感じさせていただきました。
この出会いをエネルギーにかえて、進んでいけたらなと思います。
どうもありがとうございました。
 
 

(とても素敵なお便りでした。1年間のアジアを巡る旅、いいですね。

「夜の木」が、まるで闇に光るセンバルの木のように、ひとつの道しるべになったら

こんなにうれしいことはありません。タムラ堂)

 

 

「夜の木」についてのご感想、コメント(2)

初めてメールいたします。
渋谷のブック1stで夜の木を購入した阿部と申します。

ゴンド族の木のシルクスクリーンの本を今日、購入しました。
美しい本の製作いろいろご苦労があったと思います。ありがとうございます。

本屋で見た時は、「なぜこの絵が」と実は驚きでいっぱいでした。
私事で申し訳ないですが、1990年代の半ば、マディヤ・プラデーシュのゴンド族の
村に滞在しておりました。
画家であった故ジャンガル・シンハ・シャーム氏と知り合いになり、
彼の村に訪れ、しばらく過ごしたことがあり、当時何枚か絵を彼自身が下さり、
今も家で大切に飾っています。
私の持っている絵も木の絵があります。
彼からもマハーラインの話やマフア酒も村で飲ませてもらったりもしました。

彼らの部族は、表立ってはゴンドと呼ばれておりますが、
現地ではパルダーンと申しまして、死者が出た家を訪ね
その方の魂を慰めるための語り部です。
その時、馬の尻尾の毛を張った楽器を持って旅をします。
楽器も手製と言っておりましたが、それが何の木であったのか忘れてしまったのですが
本を読んでいたら、サジャの木の話があったので、その木だったのかも
しれません。

いろいろ書いてしまいましたが、美しい本に出会い、嬉しくなってメールした次第です。
大変凝った美しい本、手漉きの紙、インクのにおいがインドを思い出させました。
文字も
今日出会えて良かったです。

最後になりましたが、私のインドの訪問については、数年前、本を出版しています。
「インド櫻子ひとり旅」という本です。その中にもゴンド(パルダーン)について
少し書いています。


今は東京での仕事が忙しく、なかなかインドにも行けませんが 
またぜひ、と考えています。

ちなみに私の本のNOは519でした。
嬉しくてメールをお送りしました。

どうもありがとうございました。

阿部櫻子

 

(実際に、ゴンドの人たちと交流のあった方からのメールに大変驚き、

とても嬉しく思いました。死者の魂を慰める語り部の話や、サジャの木のことなど、

興味深いコメントをいただきました。ご著書「インド櫻子ひとり旅」もぜひ読んでみたいと

思っています。 タムラ堂)



「夜の木」についてのご感想、コメント(1)

今日 偶然 夜の木の本を見つけました。
言葉が見つからない程感動して
不覚にも泣いてしまいそうでした。
こんなに美しく、愛がいっぱい詰まった絵本を初めて見た
この本に出会えた事に感謝します。
ありがとう (7/19)

 

(ご感想、第一号です。メールでいただきました。

 嬉しくて、胸がいっぱいに。 (タムラ堂))