インド・レポート

南インドのチェンナイ(旧マドラス)で「夜の木」は制作されています。

2013年1月にチェンナイを訪れ、「夜の木」の原書 The Night Life of Trees の

出版社 Tara Books (ターラーブックス)と 「夜の木」の2刷を制作中の

工房(AMM)を訪ねてきました。(2013.2.2) 

 

Tara Books は、チェンナイの中心部から少し南下した海の近くにあり、

小さいながらも素敵な空間です。

一階の入口を入ったところに、本を展示販売しているスペース、

その奥に展覧会や講演会、ワークショップなどを行うイベントスペースがあります。

2階にはミーティング・ルーム、事務スペース、

3階には、編集、デサイン室があります。さらに、キッチンがあったり、

4階にはゲスト(アーティストや作家、研修生など)が宿泊できる部屋もあります。

 

AMMスクリーンスはチェンナイの郊外にある工房です。

そこでは、ちょうど「夜の木」2刷の制作が追い込みに入っていました。

一枚一枚手で刷って、それを並べて乾かしていく作業を職人さんたちが

真剣に実に手際よく進めていく姿は感動的でした。

目の前で日本語版が次々に刷られていくのを見て、

ちょっとジーンとしてしまいました。

 

 

チェンナイから海沿いに車で3時間ほど南下したところに

ポンディシェリーという町があります。

かつてフランス領だった町で、雰囲気もインドのほかの町とは

だいぶ違っています。

そこに、手漉き紙を制作している工房があります。

 

Tara Books はその工房から手漉き紙を仕入れていたそうですが、

2年ほど前に、その工房が他社へ製品を卸すことをやめてしまったので、

現在は、他の町の工場から仕入れているとのことでした。

手漉き紙の制作の方法は、基本的に同じだということで

ポンディシェリーの工房を訪ねてきました。

やはり、原料は古布(綿やジュート)ということでした。