紅葉より苔の方が…

京都では、紅葉はほとんど終わっていましたが、苔は、青々としていました。

右の写真は、銀閣寺の庭の苔です。

別に銀閣寺の苔が特筆に値するというわけではありませんが、

なんだか森林地帯を上空から見たような不思議な光景です。

 

下の写真は、東福寺方丈の「八相の庭」の北庭で、作庭家の重森三玲によるものです。

苔(ウマスギゴケ)と敷石の市松模様は、枯山水とは違った魅力があります。現代的で抽象的な造形美を感じます。


苔は、つい見落としがちですが、実に深い世界を見せてくれます。

今回は紅葉に気を取られることなく、苔を味わってきました。

 

A rolling stone gathers no moss.「転石苔を生ぜず」

この場合の「苔 moss」は、もともとの意は、富や財産のことを指すのです。

あわてずにじっくり取り組まなければ何も身につかず大成しない、

という戒めの言葉なのです。ゆっくり行きましょう。