カンタと刺子

駒場の日本民藝館で開催中の「カンタと刺子-ベンガル地方と東北地方の針仕事」がもうすぐ終わってしまうので、あわてて観てきました。

カンタというのは、旧ベンガル地方(現在のインド西ベンガル州とバングラディシュ)で作られた刺子のことです。

その大らかな造形、華やかな色彩に魅せられました。

プリミティブ・アートというかフォーク・アート独特の素朴さと緻密さが混在する、細かい手仕事には心惹かれます。

どこか『夜の木』の世界にも通ずるものを感じました。


それに対して、日本の東北地方の藍染の刺子は、端正な幾何学模様であまりにも美しく、また、寒い北国の暮らしを思い、見ていて思わず息を詰めてしまうくらいでした。