印刷立ち合い

いよいよ『雪がふっている』の印刷が始まるということで、今日は、印刷所に立ち合いに行ってきました。

この本は、何から何まで普通の本とは違っていますが、その一つが、印刷です。

なんと活版(亜鉛凸版)印刷なのです。文字ひとつひとつがはっきりと立ちあがってくる感じ、そこから醸し出される文字の力強さ、美しさは、平板なオフセット印刷では味わえない醍醐味です。

新富町というか八丁堀というか、そういう場所にある小さな印刷所での作業でした。

インクの匂いが立ち込める中で、まずは印圧の調整です。

どのくらいの圧力をかけるかで、文字が印刷されたときの溝の深さが決まります。

その微調整は、実にデリケートで、また、実にアナログでした。

すべてが手作業です。

やっと、いい状態にセットできて、印刷がスタートしました。